「なんとなく疲れが取れない」が続く30代・40代へ。健康は感覚ではなく、データで管理する時代
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会食からの帰宅は23時。翌朝は変わらず定時からフル稼働。 土曜は妻を休ませるために息子を一人でみて、日曜の夜は来週の提案書チェック。
「別に体調を崩しているわけじゃない。でも、なんとなく疲れが取れない」 「やる気は出したい。でも、体がついてこない」
そんな感覚を持ちながら日々を走っている方に、今日は少し立ち止まって読んでいただきたい話を書きます。
人は何歳まで生きられるのか
これまでの人類の記録で、最高齢は122歳とされています。還暦(60歳)のちょうど2倍です。人生100年時代と言われる今、100歳まで生きることは特別なことではなくなりつつあります。
ただし、ここに大事な事実があります。平均寿命が80歳前後なのに対し、健康寿命はその10年ほど短いとされています。つまり多くの人が、人生の最後の10年ほどを、不健康な状態で過ごすことになるということです。
そして老化が始まるのは、決して50代や60代からではありません。脳も体も、30代からすでに衰えが始まっているとされています。パフォーマンスを維持し、上げ続けたい30代・40代こそ、この事実と向き合う必要があります。
「大丈夫だろう」の積み重ねが一番危ない
健康診断で引っかからない。体調も特に問題ない。そういう方は少なくありません。
ただ、体感として変わりがなくても、体の中では確実に変化が進んでいるとされています。本当に注意すべきなのは、「体感」だけで自分を健康だと評価してしまうことです。
腸内細菌検査、遺伝子検査、血糖値測定、日々の体重。数値として見える化することで、気づけることがたくさんあります。「今は仕事もできているし大丈夫だろう」という積み重ねの先で、ある日突然体調を崩してしまう。それは、自分だけでなく、大切な家族にも影響します。だからこそ、健康管理は感覚ではなくデータで行うことが大切だと考えています。
基本は、食事・睡眠・運動
土台になるのはシンプルに3つ、食事・睡眠・運動です。中でも今回は食事、特に「腸」に焦点を当てます。
たんぱく質・炭水化物・脂質・ビタミン・ミネラルのバランスに加えて、近年「第六の栄養素」とも呼ばれ注目されているのが食物繊維です。長寿の方が多い地域の食生活を見ると、根菜や全粒穀類を日常的に取り入れているとされています。これらの食材には食物繊維が豊富に含まれています。
健康な方の腸内細菌は、種類の多様性が高い傾向にあるとされています。この多様性は日々の食生活、特に腸内細菌のエサとなる食物繊維によって作られていくものです。
なぜ多様性が大切なのか。それは、腸内細菌が食物繊維を分解する過程で「短鎖脂肪酸」という物質を作り出すからです。これが腸内環境を左右する重要な鍵になります。詳しくは記事の後半でお話しします。
健康寿命を支える3つの食品
まずは、その食物繊維を日々の食事でどう摂るか。いくつかの研究で言われている、意識したい食品を紹介します。
豆類 1日130g以上の摂取が、体重の変化と関連しているという報告があります。大豆はその代表格です。
全粒穀物 日本人は炭水化物を代謝する腸内細菌を持つ人が多いとされ、1日90g以上(玄米、大麦など)を目安に。
ナッツ類 1日30g程度、無塩のものを。アーモンド、くるみ、カシューナッツ、マカダミアがおすすめです。食べ過ぎは脂質過多につながるため、量には注意が必要です。
なお男性は女性より心血管リスクが高まる時期が早く、35歳前後から意識され始めるとも言われています。働き盛りの30代こそ、早めに手を打っておきたいところです。
発酵食品と、良質な油
食物繊維とあわせて意識したいのが、発酵食品です。長寿の方が多い地域では、味噌や納豆といった発酵食品が日常的に食べられている傾向があります。
そしてもう一つが、油の選び方です。亜麻仁油などに含まれるアルファリノレン酸(オメガ3系の脂肪酸の一種)は、体の働きに関わっているとされています。亜麻仁油を納豆や味噌、ヨーグルトと一緒に取り入れると、発酵食品と良質な油を同時に摂ることができます。忙しい朝でも、いつもの納豆にひとかけ加えるだけなので取り入れやすい方法です。
「あなたにとって良い食品」を知る時代へ
ここまで一般的に良いとされる食品を紹介してきましたが、栄養学の考え方そのものも進化しています。ゲノムや腸内細菌の分布、代謝物質などを個人ごとに分析し、その人に合った食品を選ぶ「精密栄養学」という領域です。
統計的に「みんなにとって良い」とされる食品はあります。ただ、それが「自分にとって良い」とは限りません。私自身も腸内細菌検査(マイキンソー)を受け、自分の菌の分布を確認しています。どんな食品から短鎖脂肪酸を作りやすいのか、どんな菌を増やす必要があるのか。データとして把握できると、日々の選択がぐっと具体的になります。
腸活の本質は「短鎖脂肪酸のバトンリレー」
さて、前半で触れた短鎖脂肪酸の話です。
短鎖脂肪酸には代表的なものが3種類あります。酢酸・酪酸・プロピオン酸です。これらは腸内を弱酸性に保ち、有害な菌の増殖を抑え、良い菌が育ちやすい環境を作るとされています。
そしてこの短鎖脂肪酸は、一種類の菌が単独で作るものではありません。複数の菌が順番に受け渡していく、バトンリレーによって作られます。
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第一走者:糖化菌(納豆菌など)— 食物繊維やデンプンを分解し、単糖・二糖を作る
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第二走者:乳酸菌・ビフィズス菌 — それを代謝し、乳酸・酢酸を作る
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第三走者:酪酸菌・プロピオン酸菌 — 酢酸や乳酸からさらに酪酸・プロピオン酸を作る
このリレーがスムーズに走り切れるかどうかが、腸内環境の良し悪しを左右するとされています。健康に長生きしている方は、この短鎖脂肪酸を作る力が強い傾向にある、とも言われています。
ここまで読むと、前半で紹介した食品の意味が見えてくるかと思います。豆類や全粒穀物はリレーの燃料となる食物繊維を、納豆や味噌といった発酵食品は走者となる菌そのものを供給しています。どちらか一方では、リレーは完走できません。
おわりに
疲れが取れにくい、眠い、やる気が出ない。忙しい毎日の中で、それを「仕方ない」で片付けてしまいがちです。
でも、それは根性や気合いの問題ではなく、体の中の「データ」が教えてくれるサインかもしれません。Greenでは、腸内細菌検査を起点に、感覚ではなくデータに基づいた腸活のご提案をしています。無理なく生活に取り入れられる形で、毎日のパフォーマンスを支える土台を、一緒に整えていきませんか。
※本記事は一般的な研究知見を参考にまとめたものであり、効果・効能を保証するものではありません。体調に不安がある場合は、自己判断せず医療機関にご相談ください。